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zoom RSS 夏石番矢句集『氷の禁域』

<<   作成日時 : 2018/03/29 20:11   >>

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 すごい句集がインドから出版された。夏石番矢最新句集『氷の禁域』だ。

  
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 どの句もどの句も、絵のように情景がはっきりと見えてくるのはもちろんのこと、心にも楽しく、あるいはうっとりと、そして深々と入ってくる。いや、心をえぐってくると言った方が当っている。

 さらに、句集『空飛ぶ法王』のときと同じように、同じ言葉、今回は「氷」が繰り返し使われているが、同じ使われ方をしている句など一つもない。その想念と思想のヴァリエーションのなんと豊かなこと。

 とりわけこの句集で私が好きな句を二つ挙げる。

  氷の首都いかなる亀裂も無修復    「氷の禁域」より

 この亀裂は氷の亀裂から現実の首都、たとえば東京の亀裂、そこに関係する人間同志の亀裂、いや一人一人が抱える亀裂、と限りなく広く、深くへと読める。さらに「無修復」で投げ出され、突き落とされてしまうかのよう。現実とは、修復されないもの。容赦ない真実があぶりだされる。それも美しく・・・

  闇を喰う星が君には見えないらしい    「闇を喰う」より

 星は夜空にきらめくもの。それをまったく逆に「闇を喰う」とする。そのどうしようもない恐ろしさ。限りなく懐かしく美しい星でも、位置を変えて見つめれば怖い。存在とはそういうもの。

 私の言葉足らずの解釈ではこの句集のよさ、素晴らしさは語りきれないが、俳句によって、自然や人間を越えた場所に立つ。立てる。そんな確信を持つことが出来る。

 あらためてそんなことを確信している。

  


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