今日の一句  跳箱の突き手一瞬冬が来る 

 今日は冬が近いということもあり、この句。

 跳箱の付き手一瞬冬が来る  友岡子郷『日の径』より

 跳び箱.jpg

 いや、今年はまだ夏の暑さ続きからの台風襲来で、秋もきちんと楽しめていないと言われれば何とも言い返せないが、ともあれ、日本の四季は春、(梅雨)、夏、秋、冬のそれぞれの到来がはっきりしている。とりわけ冬は、肌を突き刺す寒さで否応なくそれとわからせてくれる。

 では、その寒さをどこで知るか、何で感じるか、人によって様々だろう。なんだか忙しく過ごしているうちに冬が来てしまったということだってありそう。ここでは、跳箱を跳ぶ姿、それも跳び越し、跳び抜ける一瞬に冬の到来を託した。

 跳箱をしたり、見たことのある人ならわかると思うが、跳箱を跳び越すとき、一瞬、跳箱に手をつく。その手をどこに置くか、どれくらい力を掛けるかがかんじんで、跳箱を越せたり、越せなかったりする。この冬が来た時は、もちろんうまく飛び越せたのだろう。

 わずか一瞬の緊張感に、冬の厳しさの到来を重ねる。この句は、普段は見えない感覚を、跳箱を跳ぶ姿に託して生き生きと躍動感をもって描き出した。

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この記事へのコメント

大矢 昇治
2020年10月17日 13:30
正に『付き手一瞬』ですね。
正確には、走るスピードと踏み切る位置(跳箱からの距離)そしてジャンプの角度や蹴る力加減などを跳箱の高さに合わせて調節した上で、最終的な動作として布団状の箱頭部に手を付く『一瞬』を迎えるのですね。
空中での姿勢を制御する体幹も、『一瞬』の成否に大きく寄与しますね。
私はにがでした。