今日の一句 切株の茸かたまる時雨かな

 整形外科に通う日々が続いている。病名は変形性膝関節症。立派な膝の病気だそうだ。レントゲンの結果、この病名をつげられた時は落ち込んでしまったが、このところ、毎日、整形外科に通って治療しているうちに、だいぶ痛みが取れてきた。治療は、超音波やカーボンの光を当ててもらったり、軟膏を塗ったり。膝のどこにどんな作用が起きているのかはわからないが、とにかく労りながらでも、暮らせるのは嬉しい。そこで、元気が出たところで久しぶりに今日の一句。

 切株の茸かたまる時雨かな 小林一茶『一茶俳句集』より

 切株きのこ.jpg

 茸は、森や林の湿った倒木や切株などに生えていることが多い。じめじめしていると思いながら歩いていると、茸を見かけたりする。この句の茸は、切株に生えていた。「かたまる」だから、茸は二つ、三つ、いやそれ以上あったかもしれない。のんびりとくつろいでいた茸たちに、サアーと降りかかった時雨。

 「やあ雨だよ」
 「大変だあ」
 「どうしよう、逃げ場がないね」
 「もっとこっちに来ないかい。くっつきあえば、雨を避けられそうだ」

 耳を近づけたら、こんな茸たちの会話も聞けるかもしれない。

 この句から見えるのは、切株とそこに生えている複数の茸たち。折から降ってきた時雨に、一茶は、茸がおのれの意思でかたまると見たのだ。さすがに、「雀の子そこのけそこのけ御馬が通る」の一茶である。

 さわさわ茸のあたりが賑やかそうに見えたのは、雨の音ばかりのせいではなかったのだ。

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